呪術廻戦 Raw Chapter 13
第13話は、嵐の前の静けさと新たなる日常の始まりを描く。渋谷での実戦研修を経て高専へ戻った虎杖悠仁と釘崎野薔薇は、正式な「呪術師」としての日々を歩み始める。教室では五条悟による理論授業が行われ、かつては異質だった呪力の操作が、少しずつ馴染みある感覚へと変わりつつある。しかし平穏の裏側で、伏黒がもたらすある「噂」は、東京と京都の姉妹校がしのぎを削る「交流戦」という、新たな戦いの予感を告げる。静かな学園生活の一幕が、次の大きな騒動への伏線として機能する、穏やかながらも確実に物語が前進する調整の章だ。
悟が課した修行は奇妙なものだった。感情を激しく揺さぶる映画を鑑賞しながら、一定の呪力を流し続けること。心が乱れるたびに校長お手製の呪骸がパンチを放ち、悠仁は眠ることすら許されない。修行の狙いは、どんな状況でも呪力の流れを乱さない土台作りにあった。同じ頃、恵も先輩たちとの実戦形式の稽古で汗を流していた。そして夜、夜蛾と共に車で移動する悟の前に、富士の山のような頭を持つ特級呪霊、漏瑚が立ちはだかる。
修行のコメディ要素と、遭遇戦へ切り替わる緊張感の緩急が見事な回である。第13話 RAW原稿で呪骸のコミカルな動きを楽しんだ後は、そのまま戦闘の空気へ引き込まれる。悟が夜蛾を置いて悠仁を迎えに行く軽妙な動きも、彼の人となりを表している。この遭遇が、次話の本格戦闘への号砲となる。五条悟という男の規格外さが、静かに際立つ幕引きだった。


























